小さな工芸展 vol.2
日本の伝統纏う雛人形
店舗イベント | 2022/02/28
第二回の小さな工芸展は、茨城県が誇る工芸品「桂雛(かつらびな)」
桃の節句を祝う際に飾られる雛人形は、現在では、その美しさから女性の感性を惹きつけ、季節を楽しむインテリアとして楽しまれています。
日本の美しい手仕事
「桂雛」とは、旧桂村(現城里町)で作られてきた雛人形のことです。
かつて徳川家の城下町として賑わっていた茨城県城里町は、明治中期頃から代表的な雛人形の産地となりましたが、のちに衰退し、現在は、その雛人形を復活させているのが、この「桂雛」です。通常は分業で作られる雛人形の体部を、一貫して手作りで製作する技法が高く評価され、平成3年には「茨城県郷土工芸品」に指定されています。
その中でもハイクラスブランド「TAKAO KOSAHATA」は、指先一つ一つまで丁寧に仕上げ、日本古来の色彩や文様文化の美学を徹底して追求することで雛人形は美術品の高みへと達しました。
繊細な表情や仕草、平安時代に確立した色の組み合わせである「かさねの色目」を取り入れた美しい色彩は、伝統とモダンを兼ね揃え、目を見張るものがあります。
極上の素材を使い、想いを紡いで製作されているこの世で唯一の雛人形。節句品の既成概念を超えた新世紀のインテリアとしての雛人形です。
雛祭
雛祭の起源は、3世紀前後の古代中国で行っていた風習に基づくといわれています。
これがやがて遣唐使によって日本に伝えられ、禊の神事と結びつきます。当初は天子(=天皇)のための儀式であったものが、平安時代には宮中行事へと変化したといわれています。
やがて、災厄を祓う「上巳の祓い」として、草木や紙などでかたどった人形(ひとがた)で自分の体をなでて穢れを移し、川や海へ流す儀式が行われるようになりました。現在でも日本の各地で行われている「流し雛」は、この名残といわれ、この紙の人形が発展し、現在の雛人形になったとされています。
雛祭を旧暦にすると、今年は4月3日(日)にあたります。
桃や桜の花が見ごろを迎え、桃の節句にふさわしい季節。お子様の健やかな成長を願いながら、旧暦まで本来の季節感と共に、ゆっくりとお節句を楽しんではいかがでしょうか。
『小さな工芸展 vol.2 桂雛』
いい日になりますように 帝国ホテル店・間 AWAI THE COVER NIPPON両店舗で同時開催しています。優美な桂雛を併せてお楽しみください。(一部 THE COVER NIPPON六本木ミッドタウン本店にてお取り扱いしています。)